某様とのやりとりで生まれたお話。
やっちゃったぜ☆
・多分ギャグ
・完全ともきの趣味
・ジノルル 年上騎士(候補)×溺愛されている年下皇子
・キャラ崩壊
・なんとなく続きそう
・SSなのに妙に長い
・SSで書き始めたので設定がイマイチまだ活かせてない
それでもよろしければ!
もじもじ皇子と広い背中
世界の三分の一の富を占める神聖ブリタニア帝国現皇帝シャルル・ジ・ブリタニアが、どんな大家族も太刀打ちできないほどいる多数のこどもたちの中で最も溺愛していると言われるのが、第十一皇子ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア殿下だ。
彼の皇子は皇帝の寵愛だけでなく、高位継承権を持つ兄姉達にも愛されまくっている。
貴族たちにとったらそんな皇子は美味しい餌である。
ルルーシュ殿下の機嫌をとることができたら、目の前に出世街道が開けるのだ。
取らぬ狸の皮算用でほくそ笑んでいた貴族たちは、世の中そう簡単にはいかないと思い知らされることになる。
まずルルーシュ殿下の幼少期。
子どもが喜びそうな贈物を買いこんで渡すチャンスを待っていた貴族だが、その機会は全くなかったのだ。
なぜか。
それはあまりにもルルーシュ殿下を溺愛しすぎた結果、アリエスの離宮から出ることを皇帝が許さなかったのだ。出入りできるのは極限られた年上の兄姉たちだけ。そしてアリエス離宮の警備は本宮よりも厳しいと有名だった。
たまに洩らされる噂では、ルルーシュ殿下は神童と謳われるシュナイゼル殿下と並ぶほど頭が良く、天使のように愛らしいという、ちょっと信じがたいものだったのだが、将来をかけて取り入るチャンスを虎視眈々を狙っていた。
そして16歳になったルルーシュ殿下は初めてその姿を公式の場に現した。
兄皇子のシュナイゼル殿下が直々に手をひいたことから、いよいよその溺愛っぷりが世間にアピールされた。しかし何より目をひいたのは、ルルーシュ殿下の輝かんばかりの容姿だった。その場に居合わせた幸運な詩人は一目でルルーシュ殿下に心を奪われたと、殿下を讃える詩を生涯書き続けることになる。とまあ、そんな花も恥じらうどころか、ルルーシュ殿下を前にしたらどんな大華も逃げ出してしまうような美しい皇子は、大広間にいる全ての人間を虜にしたが、その楽の音のような幼さを残しつつも艶やかな声はあまり聞くことができなかった。ただ一度皇帝の前で挨拶をした時に「第十一皇子ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア、参りました。」というものだけだった。その時の舞うような礼の仕草に皆の視線を釘付けにしたのだが。
さあ、これでルルーシュ殿下に近づいて名を売ろうと意気込んだ貴族達は再びその手ごわさを味わうことになる。
ルルーシュ殿下は極度の人見知りであるということ。
そして何も知らない人物が格好の餌食となってそれを証明することになる。
「ルルーシュ殿下、ご機嫌麗しゅう。お初にお目にかかります。私、コルチャックと申します。殿下はチェスが大層お好きだとか。ロイヤル・パープルになぞらえて紫水晶で作らせた一品物です。如何でしょうか?」
たかが16の子どもなど容易いものだと内心嗤って、完璧な作り笑顔で皇子の手を取ろうとしたのだが、それは叶わなかった。
ルルーシュ殿下は手が伸びた瞬間さっと、後ろに控えていた大柄な青年の後ろに隠れてしまったのだ。その白く細い手はその青年の上着の裾をぎゅっと握っている。
大きな背中に隠されて皇子の華奢な姿はチラリとも見えなくなってしまった。
呆気に取られたコルチャックの前に、金髪が眩しい青年が立ちはだかりニコリと笑った。
「生憎、ルルーシュ様は珍らかなる高価なチェスなど山のように持っておられますので。あと、殿下の手に軽々しく触れるようなことは不敬罪に値する行為だと胆に命じられた方が今後の貴方の人生にはよろしいのではないかと思いますよ。」
口元はにこやかな笑顔を浮かべ、声は軽く響くのに、その甘い空色の瞳は冷え冷えとしていた。その視線に気圧されながらも、こんな若造にコケにされるわけにはいかないと嘲るように口を開いた。
「何だね、君は。偉そうにこの私に講釈を垂れるとは。どこの使用人だ?」
ルルーシュ殿下がその大きな背中にへばりついているのを見れば、殿下のお気に入りであり、また殿下の近くにいるということは皇帝の信用厚い人物であることなど、すぐにわかるはずなのに、コルチャックは愚かにも己の自尊心を守ることに必死で気がつかなかった。
「お前、私の騎士になるジノを馬鹿にするのか?」
不機嫌そうな低い声は背中の向こうから聞こえてくる。
その瞬間広間の空気が凍りついた。
「い、いいいえ!!そんなつもりでは!!」
やっと自分の不味い立場を認識したコルチャックは慌てふためいた。
「・・・いらない。そんな奴いらないから。ジノを馬鹿にする奴の顔なんて二度と見たくない。」
シンとした空間に優雅な声が響いた。しかし優雅なだけであって、その内容は酷く攻撃的であったのだが。
「おや、衛兵は何をしているのかな?私のルルーシュがいらないと言った人間をいつまでここにいさせるつもりだい?仕事のできない者は嫌いだよ?」
にっこりとロイヤルスマイルを浮かべる第二皇子の声に、蒼褪めた衛兵たちが走ってきて、コルチャックを拘束し、引き摺っていった。
「さてルルーシュ。いらない者は排除してすっきりした所で、庭園でお茶でもどうだい?」
にこやかな誘いに答えたのは麗しの弟皇子ではなく、その騎士候補であった。
「今日はもうお疲れのご様子ですので、アリエスに帰らせて頂きます。」
それこそ不敬罪と言われそうな不遜な言葉に周りは固まったのだが、シュナイゼル殿下は見たこともないような柔らかな笑みを浮かべた。
「そうだね。じゃあまた明日にでも。ゆっくりお休み、ルルーシュ。」
蕩けるような甘い声に、ジノの背中からひょこっと顔を出したルルーシュ殿下は白桃のような頬を薄く染めながら小さな声で答えた。
「・・・はい、兄上。」
そしてジノの手に引かれて、白亜の離宮呼ばれるアリエスへと帰っていった。
それ以降出世を狙う貴族たちの頭に新たなルルーシュ殿下情報が刻み込まれた。
ルルーシュ殿下の騎士候補は大切に扱うこと、と。
部屋に着いてもルルーシュはジノの裾を離さなかった。
「今日はよく頑張られましたね。」
良い子良い子と、頭を撫でられてルルーシュは擽ったそうに笑ってようやく手を離した。
「でも少なくてもあと半年はああいう場には出たくない。」
「しかし三ヶ月後にはナナリー様のお誕生日パーティーですよ?」
「それには出る。」
間髪入れて返ってきた返事に予想通りと笑いながら、苺のショートケーキを差し出した。
「ではそのように。さて!じゃあいつものティータイムにしましょうか!」
「ああ。」
華が綻ぶように微笑んだ皇子とその騎士との和やかなお茶会は始まったばかり。
本当は皇族→→→ルルーシュ というお話が書きたかったです・・・。
とにかく無意味に愛されているルルーシュが見たいんです\(^o^)/
でも書いてみたら何かが違うきがするのです・・・。
なんでだろう・・?
本当は皇族→→→ルルーシュ というお話が書きたかったです・・・。
とにかく無意味に愛されているルルーシュが見たいんです\(^o^)/
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