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ルルへの愛を語ったり 日々のことを綴るともきの日記
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・スザクとルル猫シリーズ

・一話読み切りです。

・悪夢部屋更新ばっかりだったので、たまにはスザクさんを幸せにしてやろうと思いましたが・・・。

・もりもり食べるルル猫編

・久しぶりに明るいお話を書いたので、なんだか違和感


こんな感じでもよろしければ!

モリモリルル猫の場合



お皿を置いた途端にはむはむと小さな口で熱心に食べ始めたルルーシュを見て、スザクはだらしがないくらいに頬を緩ませた。

「ルルーシュは本当によく食べるね!見ていて気持ちがいいよ。」

しゃがみ込んでニコニコと、食事を続けるルルーシュを見つめ続けた。

スザクの手からしかミルクを受け付けなかったルルーシュだが、それはもう昔の話。
今はマンガに出てきそうなほどに山盛りにされたご飯を、かなり時間をかけてだが、全て平らげてしまう。ルルーシュは身体はスザクの手のひらに乗ってしまうくらいとても小さいのに、とてもよく食べる。
スザク自身もその外見に反してとてもよく食べるのだが、女の子に「よく食べる男の子が好き」と言われてもいまいちピンと来なかった。しかし今ならその女の子の気持ちがわかる気がする。いや、正確に言えばスザクは別に男がよく食べようと食べなかろうとどうでもよかったので、女の子の気持ちがわかったとは言えないのだが。
とにかくスザクはルルーシュがたくさん食べる姿が可愛くて仕方がなかった。

ケフッ。

満足気に息を吐いたルルーシュはしゃがんでいるスザクの足に漆黒の尻尾をくるんと絡めて、その愛らしさで更にスザクを悶絶させる。

「ルルーシュ・・・!!君のその可愛さは犯罪だよ!!」

わけのわからないことを口走りながら悶えるスザクを見ていたルルーシュは不満そうにスザクの足を噛んだ。小さくとも鋭い歯はなかなかの威力があり、はうっとスザクは先程とは違う理由で悶えた。

にゃう~。

苛立ったような鳴き声が響いたので、スザクは慌てて身を起こし、ご機嫌をとるように小さな黒猫を抱きあげた。

「はいは~い。食後の休憩ね~。」

まるで優秀な保育士のようにルルーシュをあやし、お昼寝用のベッドにつれていく。
ぽかぽかと暖かな陽光を艶やかな肢体いっぱいに浴びて、ルルーシュは気持ちよさそうに目を細めて鳴いた。スザクはその様子を見て、よく伸びるお餅のように両頬を緩めながら、ルルーシュの身体を撫でる。しばらくするとウトウトとし始めたルルーシュはスザクの人差し指を夢現にチロチロとピンク色の舌で舐め、スザクの指を軽く口に含んだまま寝てしまった。
時々ルルーシュが口を動かすので、スザクは指先がくすぐったくて仕方がない。しかしルルーシュを起こしては可哀想だと、動くことができない。
かろうじて動かせる左手を使ってリモコンを掴み、テレビを点けることに成功した。
幾つかチャンネルと回すと、猫特集をやっている番組があったのでつい手を止めてしまった。画面にいっぱいに映る可愛い子猫たちと横にいるルルーシュを見比べる。

「ルルーシュの方が断然可愛い。やっぱりルルーシュは世界一可愛いなぁ。」

親馬鹿ならぬ飼い主馬鹿っぷりを発揮していると、番組は猫のダイエット企画に進行していた。そしてふと顔を上げたスザクの目に映ったのは、
もの凄いデブ猫だった。

“この子は小さい時から本当によく食べてよく寝るんです。あまりにも可愛かったので、つい強請られるままにご飯をあげてしまっていたら、いつの間にかこんな大きさになってしまって。”

そう言って飼い主が力を込めて抱き上げたのは、俵ひとつ分くらいはありそうな大きな、大きな猫だった。もはや猫というのも難しい領域に入っているその猫はふてぶてしく目を細めて、不機嫌そうにカメラを睨みつけた。

「ひっ!!」

その迫力に思わず悲鳴を漏らしたスザクは、よく食べよく眠る愛猫を凝視してしまった。

「まさかルルーシュはあんなにならないよね・・・?」

こんなにもスリムで小さく可愛らしいルルーシュがいつかあんな大きさになってしまうことを想像し、スザクは固まった。

「ま、まあ、でも、ダンベルの代わりに・・とか・・・?」

どんな姿の君も愛しているよ!と一人で愛を叫ぶスザクの耳に聞き捨てならない言葉が飛び込んできた。

“でもこのままだと寿命が短くなるってお医者さんに言われてしまって。”

丸々と太ったルルーシュを想像していたスザクはその言葉に勢いよく立ちあがった。

「君を早くに亡くすことなんて出来ないよ!」

突然離れた指と、大きな声に吃驚して起きたルルーシュはキョロキョロと辺りと見回し、拳を天に突き上げながら何やら奇声を発しているスザクを発見すると、じっとりとした視線を送りながら、パタンと尻尾を揺らして再び目を瞑った。





携帯電話を握りしめたスザクは鼻息荒く、獣医であるロイドに電話をかけた。

「もしもし!ロイドさんですか!!」

「なんだ~い?今日は休診日だよ~?」

「わかっています!だからこうして個人の携帯にかけたんじゃないですか。」

「君って一見すると礼義正しそうに見えるけど、実は色々違うよね~。」

面倒臭そうなロイドの声にスザクはキッパリと言い放った。

「俺には俺が決めたルールがあるんです。」

そこまで綺麗に断言できれば、いっそ清々しい。

「何だかわからないけど、理不尽だなぁ。それで?何の用?」

「ルルーシュ、凄いご飯食べるんですよ!身体の三倍はありそうな量を全部食べちゃうんです。大丈夫ですかね?もしかして今からダイエットとかした方がいいですか!?」

「あのさ~、僕が貸してあげた本ちゃんと読んだ~?」

「はっ?えっ、はい。一応は。」

「怪しいな~。それに書いてあるからちゃんと読んでごらん。僕は今プリンの研究をしている途中だから忙しんだ。じゃあね。」

プツリと切れた電話をへし折りそうになったが、とりあえず心を静めて本箱から目的の本を取り出す。

「えっと、ごはん、ごはん・・・は、」



“ブリタニア種は安心できる環境下では大変食欲旺盛です。他の種の猫と量が違っても心配することはありません。しかしもちろん食べ過ぎは禁物です。”



ふ~と息を吐きながら本をパタンと閉じると、スザクは満面の笑みを浮かべた。
そして寝ているルルーシュをぎゅーっと抱きしめ、無理矢理頬ずりをする。

「良かった。ルルーシュは僕の傍で安心してくれてるってことだよね。」

煌めく紫色の瞳を覗きこんで額にキスをすると、調子に乗るなと猫パンチが飛んできたが、スザクは至極幸せそうに軽やかな笑い声を上げた。



その日の夜。

「さあ、思い切り食べていいよ!」

と両手を広げながら、自慢げにスザクが用意したのはバケツ一杯はありそうな量で。

「馬鹿が、お前は俺を何だと思っているんだ。」

と告げる冷やかなルルーシュの視線が返ってきて、落ち込むスザクがいたとか、いないとか。



小食ルル猫も考え中^^;
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ともき
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