話が進まなくて申し訳ないです・・・、本当に・・・。
もうこれは感謝しかないね!
来て下さる方、読んで下さる方、お付き合い下さってありがとうございます(>_<)
あと一話で終わらせますので!!
双子を制御してみせます!むん!
・鏡合わせの皇子と玩具騎士
・七夕編5
・ゼロルル+スザク
「それで、スザク。」
「お前は何を願ったんだ?」
「「見せてみろ。」」
全く同じ時間に目を覚ました双子は互いの白桃のような頬にキスをした後、ゆっくりと起き上がり、互いの服装の乱れを直し合った後、ようやくスザクの方を見て滑らかな手のひらを差し出してきた。
「いいですよ、僕のは。それよりもこの大量の短冊、どうするんですか?」
短冊をポケットの中に仕舞い込んだスザクに双子は不満そうに眉間を寄せたが、二人は顔を見合わせるとコクリと頷いた。鏡合わせの皇子達は時に言葉を介さなくても互いの言いたいことを理解できるらしい。テレパシーのようなそれを初めて見た者は、ほおと感心したようにため息を吐き、いかにこの双子が特別であるかということを周りに吹聴するのだが、スザクにしてみればこれもやっかいな能力の一つにすぎない。
「フン、短冊をどうするかなんて」
「決まっているだろう。」
「全くスザクは日本人の癖に」
「そんなことも知らないのか?」
「世話が」
「焼けるなぁ。」
「「笹に吊るすんだよ」」
いや、それはわかっています、とは言えなかった。
じゃあさっきの質問は何だったのだと聞かれてしまうと困ってしまうからだ。
スザクは主達がまさか普通に笹に吊るすなんてことをするなんて思いもよらず、何か常識外れのことをするに違いないと予想していたからだ。
この二人に当たり前のことを言われてしまうと何だか違和感がある。
麦茶だと思って飲んでみたら麺つゆだった時のような何とも言えない奇妙な顔つきになったスザクだった。
「さて、吊るしに」
「行くか。」
手を繋いですっかり行く気満々なゼロとルルーシュにスザクは首を傾げた。
「もう笹を用意されているんですか?」
すると二人はすっかりあきれ果てて言葉もないというような、そしてスザクの少ない脳を憐れむような眼差しを無言で注いできた。
何も言わずに部屋を出た主達の後をスザクは慌てて追いかける。双子が寝ている間に一纏めにしておいた数百の短冊を両手に抱えて。
鏡合わせの皇子と玩具騎士 七夕編5
主達が離宮から出て向かった先は、スザクには見覚えがあるすぎる建物だった。
「ま、まさか・・・。」
そう、そのまさか。
悪名高い鏡合わせの皇子が短冊を吊るす笹を目指して向かったのは、スザクが住まう軍の宿舎。
色々な意味で有名なこの皇子達がこんな所へ現れたら騒ぎになることは間違いないのだが、幸い昼間であるために宿舎には警備の者しかいなく、シンと静まり返っている。
エントランスの両開きの扉の前に立つ警備員は麗しい双子を目にすると、ポカンと口を開けて三人が通り過ぎるのをただただ茫然と見送ることしかできなかった。
スザクはその様を苦笑すると同時に申し訳ないような気にもなった。
抜かりはない二人はもちろんスザクの部屋がどこにあるかも調べてあったらしい。迷うことなくスザクの部屋に案内なしに真っすぐに辿りつき、ゼロのポケットを探ったルルーシュが鍵を取り出してドアを開けた。
「か、鍵まで・・・。」
これじゃあプライバシーもないのも同然だ。
まあ命まで主に捧げ、その全てを犠牲にするのが当たり前なのが騎士なのだから、鍵くらいでギャーギャーと言うべきではないのかもしれない。