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ルルへの愛を語ったり 日々のことを綴るともきの日記
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うぅ、遅すぎる・・・。
一体いつの話なのだと自分でも突っ込みましたOrz
しっかり終わらせていきたいと思います(:_;)

はふはふww
この双子は全くの自由人なのでまとめるのが大変です(涙)

携帯への収納はまだしていないので、前のお話をお読みになりたい方はブログのカテゴリーから飛んでみて下さい<(_ _)>



鏡合わせの皇子と玩具騎士  七夕編3

ゼロルル+スザク





「それで一体何なんですか?」

「まさか、お前」

「部屋の異変にも気が付かなかったとか」

「言うんじゃないだろうな」

「えっ?部屋の異変って、あの笹ですか?」

意外と鋭い笹の葉に寝起きの体を刺されまくったスザクとしては口に出すだけで何となく皮膚にチクチクとした苦い感覚が蘇る。
鳥肌を薄っすらと立てるスザクとは反対に、双子は父の日のプレゼンを披露する子どものような笑みを浮かべながら一秒のずれもなく寸分たがわぬ速度で頷いた。

「「そうそう。」」

「やっぱりあれは殿下達の仕業だったんですね!!」

思わず憤慨したように声を荒げたスザクを皇子達はきょとんと異星人を見るような目で見つめてきた。

「何を」

「怒っているんだ?」

「そこは喜ぶべき」

「「所だろう?」」

同じ角度で同じように首を傾げた主達にスザクはがっくりと脱力した。
その拍子にふと床に散らばった細長い紙が目に入り、ふと脳裏の忌々しい笹と連動する。

「あっ・・・。もしかして七夕ですか?」

ようやく導き出した答えに双子は満足げに黒髪を揺らす。

「それにしてもよくご存じでしたね。七夕なんて、こちらにはない風習でしょう?」

「だってお前が」

「言っていたんじゃないか。」

『『あとちょっとで七夕じゃん。短冊も昔はよく書いたなぁ。懐かしい。』』って」」

「えっ、ええええええ!?」

先日無意識に呟いていた母国語を一語の狂いなく再現され、スザクは驚きの悲鳴を上げた。

「ちょ、ちょっと待って下さい!殿下方は日本語がわかるんですか?」

「「そうだが?」」

何をそんなに驚くのだと長い扇状の睫毛をぱしぱしさせるが、スザクとしては大問題だ。
まさか今や生粋の日本人でもあまり喋らないエリア11の言葉、日本語を主達がネイティブのように理解しているとは知らなかったため、今まで盛大に一人ごとを呟いていたのだ。
その全てを理解されていたとなると、蒼褪めていいのか赤くなるべきなのかわからない。






鏡合わせの皇子と玩具騎士  七夕編3






過去の一人ごとを反芻し、一人悶々としているスザクを尻目に双子は再び短冊に向かいきゃきゃっと筆を手にする。

「ほら、スザク。」

「お前も何か書くといい。」

はいっと手渡れたのは綺麗な色をした短冊。
ヒラリとした頼りのないような紙はよく見てみると日本でも滅多に手に入らないような最高級の和紙だった。それを見てスザクの頬はぴくぴくと引き攣る。
主達は妙に完璧主義で、細部にまでこだわるのだが、この和紙を手に入れるために東奔西走したのはダールトン将軍だろうか、それとも双子の玩具のような(人のことは言えないが)第三皇子だろうか。
鏡合わせの皇子たちは全く恐れ知らずで、使える者は使う主義だ。それ故、姉の師匠であろうが兄であろうが関係なく頼みごとをする。それも猛烈に、いっそ凶悪なまでに『可愛らしく』。その花も恥じらうであろうキラキラとした微笑みで、朝露を垂らしたように潤む紫色の瞳にウルウルと見つめられてしまえば、もう獲物はかかったも同然。何としてでも双子の願いを叶えようと皆無茶までするのだ。それはかぐや姫を手に入れるために我武者羅に幻の宝を探す貴公子達のよう。
果たして今回、その栄誉ある貴公子役に選ばれたのは。

「この紙はどうされたのですか?」

スザクがげんなりと質問をすると、双子は一瞬ニヤリと笑うとパッと手に手を取り合ってスザクに上目がちに潤んだ視線を送ってきた。


「日本文化を体験したいのですが」

「何かぴったりな紙がないかと探しているんです。」

「博識な兄上でしたら」

「何かご存じではないかと思いまして。」

「あったら嬉しいな。」

「「シュナイゼル兄上」」


清らかな天使のような微笑みと期待に満ちて輝く大きな瞳の誘惑に負けた今回の貴公子は帝国宰相シュナイゼル・エル・ブリタニアだったようだ。
 


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ともき
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・ルル/ー/シュ中毒
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