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ルルへの愛を語ったり 日々のことを綴るともきの日記
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・ゼロレク数年後

・ナナリー+ゼロ →(ルルーシュ)

・ナナリーに厳しい感じですので、ナナリー好きさんはお読みにならないで下さい<(_ _)>

・ちょっと長くなったので、後編は後日UPします

・悪夢部屋ナナリーバージョンと考えて頂いて、苦手な方はお逃げ下さい。

「一体どれだけの愛に守られていたのだろうか。」


こんな感じでもよろしければ!

REMEMBER THE KISS
 


私は一体どれだけの愛を注いでもらっていたんだろう。
 
 

 
「陛下、お食事の準備が整いましたので食堂にいらして下さい。」
 
「わかりました。ありがとう。」
 
侍女ににこりと微笑み礼を述べると、ナナリーは向かいに座る仮面の男に声をかけた。
 
「ゼロ、あなたもご一緒にいかがですか?」
 
先程まで開かれていた会議に共に出席し、その後執務室で話合いを続けていたゼロを自然に夕食に招く主の勇気に後ろに控えていた侍女は僅かに目を見開いた。
 
「・・・食事は共にできませんが、席はご一緒致しましょう。」
 
少しの間の後、変声機を通した無感情な声が響き、ナナリーは嬉しそうに目を輝かせた。
 
「嬉しいです。いつも一人で食べていますから、少し淋しかったのです。」
 
実際に一人で食べるわけではない。
警護の者や給仕の者は何人も控えている。
しかし同じテーブルに着いてくれるものは誰もいないのだ。
かつては当たり前に一緒に食事を食べていた人はもういない。
 
「では参りましょう。」
 
ゼロに車いすを押してもらい、ナナリーは頬を上気させて喜んだ。
 
 
 
 
「あら?アイリーンはどうしたんですか?」
 
いつもナナリーの給仕をしていた侍女の姿はなく、見たことのない新しい侍女に代わっていた。
 
「アイリーンは実家に何か御不幸があったとかで、帰省しております。おそらくこのまま戻ってくることはないかと。引き継ぎとして私がこれから陛下のお世話をさせて頂きます。」
 
きっちりと型通りの礼を受けて、ナナリーは残念そうに肩を落とした。
 
「まあ、突然ですね。仕様が無いことでしょうけれど、淋しいですね。アイリーンとは仲良しだったのに。」
 
小さなため息をついたナナリーをゼロは仮面越しにじっと見つめていた。
その視線に気がついたのか、ナナリーはゼロに向き直ると苦笑にも似た笑いを浮かべ肩を竦めた。
 
「よくあることなんですよ。人が急に入れ替わることは。」
 
「そうですか。」
 
ゼロはそれ以上何も言わなかった。
 
 
 

それからしばらくしてまた給仕係りが代わった。
不思議に思ったが、ナナリーは特に気にも留めていなかった。
そしてまた数週間してから侍女が代わった。
さすがに不審に思ったナナリーは新しい侍女に事情を聞いてみたが、穏やかな微笑みで曖昧に誤魔化された。
その侍女も数日後に姿を消した。
不審を通り越して不安になったナナリーはゼロと二人きりになった時間にふとそのことを洩らした。
 

「次々に人が代わっていくんです。それも何故か給仕係だけが。皆事情があって宮を辞したと聞いていますが、それにしても不自然だと思うんです。ゼロは何か御存じありませんか?」
 

黙って聞いていたゼロは微かに身じろぎをした。
その僅かな動作を見逃さなかったナナリーはゼロに強い視線を向けた。
 

「教えて下さい。もう、私は『知らなかった』で許される立場ではないのです。」
 

その声に確固たる決意を感じたゼロは、ふっと息を吐いた。
 

「給仕係は、毒見役でもあるのです。」
 

その言葉にナナリーはひゅっと息を呑んだ。
 

「まさか!そんなこと私は許していません。毒見役など!」
 
「貴女の安全のためです。もし彼女たちがいなければ、とっくに貴女は命を落としていますよ。」
 
「そんなっ!では、今まで居なくなった彼女達は、もう・・・。」
 
「残念ながら、皇室に恨みを持つ者達は後を絶たないのです。」
 
「・・・・っ!!」
 

ナナリーは口に両手を当て、零れそうになる嗚咽を封じた。
今まで一体何人が殺されたのだろう、自分一人の命を守るために。


後編へ続く

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プロフィール
HN:
ともき
性別:
女性
自己紹介:
・ルル/ー/シュ至上
・ルル/ー/シュ中毒
・一人でいる時はほとんど音楽を聴いています。
・海外に行くのが大好き。
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