明日、もしくは明後日にお返事させて頂きます!
ともきも今日新しいコンタクトさんを手に入れました^^;
このスザクさん、初めはただの好青年の予定だったのに、いつのまにか騎士皇帝のどや顔スザクさんにとって代わっていましたw
愛コンタクト後編
・現代パラレル
・ギャグ?
・変なスザクさん 変なるるーしゅ
・突っ込みどころ満載
こんな感じでもよろしければ!
愛コンタクト 後編
遠目でも美しかった人は近くで見ると迫力すら持つ美しさだった。
絹糸のような黒髪は風に遊ばれるようにして揺れ、その髪を押さえる手は細く白い。
高く通った鼻梁に、珊瑚の唇、ミルク色をした肌はいかにも柔らかそう。
肝心の大きな瞳は信じられないくらい美しい色をした神秘の紫色で、今は心底困っている様子を代弁するかのようにウルウルと人を陶然とさせる甘露が目の淵に溜まっている。
ああ、神様!!
ありがとうございます!!
スザクは思わず神に感謝していた。
実家の神主である父が聞いたら耳を疑うであろう発言だ。(それほどまでにスザクは無神論者だったからだ)
スザクは日に焼けた手を伸ばすと、麗人の広いシャツにそっと触れた。
そうして初めてスザクの存在に気が付いた麗人はびっくりしたように後ずさったが、スザクは極めてさわやかに笑ってみせた。
「はい、コレ探していたんでしょ?」
と言って麗人のひんやりとした手をとって、手のひらに乗せてやったのはまさしく彼とその半径500メートルくらいにいた人々が探していたモノ。
「えっ?・・・本当だ。」
手の中のコンタクトを帽子から出てきた鳩を見るみたいな目で見ていた麗人は感心したようにスザクの方を見た。
「ありがとう。もう出てこないかと諦めていたんだが、助かった。・・・どこにあった?」
焦点の合っていないけぶるような紫色の瞳を正面から見つめたスザクの背中をジンと熱い熱のようなものが駆け巡った。
「君のシャツに着いていたよ。」
そう告げると麗人は白い頬を綺麗に赤く染めて、恥ずかしそうに俯いた。
「えっと、もしよければ何かお礼を・・・。」
「じゃあ、今そのコンタクト嵌めてくれる?」
「は?ああ、そうだな。恩人の顔もわからないなんて失礼か。」
スザクの言葉をどうとったのかはわからないが、素直に頷いた麗人は鞄の中からミネラルウォーターを取り出すと、その水で手にしたコンタクトを洗い、さっと目の中にいれた。
そして顔を上げると、焦点の定まっていなかった紫色の瞳がまっすぐにスザクの翠色の瞳を見つめた。
その視線に溶かされるような熱を感じながら、スザクは恋人に愛を紡ぐように甘く囁いた。
「君の名前は?」
「ルルーシュ、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア。」
アメジストの瞳がお前は?と問いかけてきたので、スザクは極めて人当りの良い笑みを浮かべた。
「僕は枢木スザク。スザクでいいよ。」
「ではスザク。何か礼をしたいが、何がいいだろうか。」
「お礼ならもう貰ったからいいよ。」
「えっ?そういうわけには・・・」
「君の瞳に映して貰えたから、それで十分。」
スザクは何を言われたのか咄嗟に理解できずにポカンとしたルルーシュの白い手をとった。
「でも僕今日誕生日なんだ。だからもう一つお願い。」
透き通るような華奢な手の甲にそっとキスを落として、スザクは真っすぐにルルーシュのアメジストの瞳を見た。
「僕と付き合って下さい。」
このことがきっかけで二人は付き合うようになるのだが。
その時地面を這いずりまわっていた紅い髪の女性、紅月カレンは実はルルーシュの親衛隊(と言う名のファンクラブ:通称「黒の騎士団」)一番隊隊長で、この時のスザクの発言を聞いて、コンクリートの地面に罅を入れた。
『あんた気持ち悪いのよ~~~~!!!』
どこのラテンの男だと罵ったが、不幸にも彼女の憧れの人であるルルーシュにはまるで聞こえていなかった。
本が大好きで世間知らずで、乙女のような思考を持ち合わせる奇跡の人、ルルーシュにはスザクが白馬の王子に見えたそうだ。
童話の王子でも口にしないような気障な台詞を言う男なんて信用しちゃだめ!と言っても聞かず、こんな妖精に誰がした・・・とカレンが酒瓶を抱えながら愚痴を言うようになったとか。
おまけ
(付き合ってしばらくした頃)
天気もいいしどこか行こうか、などと話をしていたある日の休日のこと。
「ルルーシュ、今日はコンタクトなしでデートしよう。」
突然のスザクの提案にルルーシュは首を傾げた。
「は?そうしたら何も見えないが。それとも眼鏡にしろと?」
「そうじゃないんだけど。とにかく、ね?」
よくわからないが、ルルーシュにこだわりはない。
戸惑いながら頷いた。
「まあ、別に俺は構わないが。迷惑かけると思うぞ。」
裸眼のルルーシュは本当に危なっかしい。
ふらふらと色んな物にぶつかり、人にぶつかり、とにかく忙しい。
正確に言うと、物にぶつかると近くにいた人達が駆け寄ってきてちょっとした騒ぎになり、人にぶつかるとそのまま口説かれて、それが危ない人だと連れ込まれそうになったりと、とにかく忙しいのだ。
そんなルルーシュを影ながら守っているのが「黒の騎士団」なのだが、最近は「白き死神」と陰口を叩かれるスザクの睨みがあってか活動を縮小させている。
「全然気にしないよ。僕が君を守るから、安心してね。」
ルルーシュが憧れる物語の主人公のような『強い漢』になるために環境を整えることを忘れないスザクは意外な策士だ。というよりもルルーシュが極度の世間知らずで究極に鈍いせいもあるのだが。
何も知らないような童顔の顔に仄かに漂うオスの色を混ぜてスザクはニコリと笑ってみせた。
「ば、ばか!俺は男だ!守ってもらわなくても平気だ。」
ぷんぷんと怒ってみせるが、実は心の中ではハートが乱舞しているルルーシュ。
そんなルルーシュが可愛くて仕方ないスザク。
そして二人はふと眼を合わせて、何も言わずに唇を合わせて笑った。
高性能の望遠鏡でその様子を観察していた黒の騎士団一番隊隊長であるカレンの悲鳴が雷のように響いていたのだが、完全に二人の世界に入ってしまったスザクのルルーシュの耳には祝福のファンファーレくらいにしか聞こえていなかった。
好きな人と目が合う度に幸せを感じられるなんて、これほどの幸福ってないでしょ?
だからやっぱり僕は思うんだ。
君は神様からの僕への誕生日プレゼントなんだって!
THE END
あとがき
なんか色々細かい設定を後から思いつきましたが、それを盛り込むと長~いお話になってしまいそうでしたので、やめました^^;
このルルーシュは多分何でしょうね、学園のアイドルとかそんな感じ。
でも若干引きこもりがち。
もしシリアス展開にするなら、本当はコンタクトをして目がよく見えている状態は好きじゃないとか?
過去のトラウマ的な?
王道の匂いがする感じww
つっこみ何処満載のこのお話。
気軽に読んで、ほんの少しでも楽しんで頂けたら幸いです(*^_^*)
お誕生日おめでとう、スザクさん!
(もうひとつのお話では酷い扱いなので、ここでちゃんと言っておきますw)
読んで下さってありがとうございました。
皆さんの週末が良い時間でありますように。