Hey・・・7
皆大好き☆な死ネタ なので苦手な方は全力回避!でお願い致します。
昨日と若干デジャヴを感じてもおkでしょうか?
むしろ、スザルルは韓ドラ並みのすれ違いをしてなんぼ!と同意して頂ける方はどうぞ!
Hey・・・7
持ち前の度胸が発揮され、堂々とプレゼンを終えることができた。
次期社長にも好印象を与えることに成功したようで、帰り際に目が合ったので頭を深く下げると「お疲れさま」と声をかけてもらえた。
高揚する気分はまさに羽根が生えたように軽く、今すぐにでもルルーシュを抱きしめたい気持ちが湧き起こった。
なぜなら、きっと一人だけではこんな風に頑張れないからだ。
ルルーシュに胸を張って告白できるような自分になりたいという原動力があるからこそ、上を目指す士気が炎のように噴き出してくるのだ。
大勢のお偉いさんの前で一人前の社会人としてプレゼンを成功できた自分は傍目から見てもかっこいいに違いない。高校生の時の何の力もなかった無力な自分が思い描いた大人になれたような気がして、思わず笑みが零れて仕方なかった。
「スザク!お疲れ~。」
「お疲れ、ジノ。」
自分のデスクに戻り、帰り支度をしていると同期の仲間に声をかけられた。
「ようやく第一段階が終わったな!よかった、よかった!今夜はこれから打ち上げだってさ。何でもセシルさんがロイドさんを脅してくれたそうで、今日はロイドさんの奢りだとさ。もちろん行くだろう?」
本当はルルーシュに会いに病院に行こうと思っていたスザクは、少し躊躇った。
「ええっと、どうしようかな。」
するとジノが快活な笑みを浮かべてスザクの背中をバンっと叩いた。
「行かないとかないっしょ!このプロジェクトに係わった奴はみんな来るらしいし。ほらほら、悩んでないでとっとと荷物纏めろよ。ロビーで集まって皆で行くらしい。早くしないと置いてかれるぞ!」
「う、うん。」
付き合いが悪いヤツというレッテルを貼られてしまうのが嫌だった。
それに今回の打ち上げは今日を逃したらマズイが、ルルーシュに会いに行くのは別に今日でなくてもいいはずだ。
今度の休みにでもゆっくりと行けばいい。
その時までに美味しいプリンの店を調べて、たくさん買っていってあげよう。
ルルーシュの喜ぶ顔を見ながらこの成功を話して、さりげなく今後のことについての話をしよう。
「な~にニヤニヤしてんの?行くぞ!」
頭の中でルルーシュに『これからは僕が一生君を守るからね!』と告げる場面まで一足飛びに妄想していたスザクは慌てて顔に手を当て、だらしなくニヤけた表情を引き締め、ジノの後ろに続いた。
そしてその夜、騒がしい宴会に紛れて再び震えた携帯にスザクが気が付くことはなかった。
「かんぱ~い!」
「お疲れ様~!」
祝杯をあげる傍ら、ひっそりと震えていた携帯のディスプレイに表示されていたのは知らない番号だった。
8に続く。