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ルルへの愛を語ったり 日々のことを綴るともきの日記
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・長編「SIGN」 14-2

・士官生スザク×声を失った皇子



すこ~しづつの更新で申し訳ないです(>_<)
ちまちまは苦手☆な方は回避!でお願い致します。



SIGN 
14-2



車は順調に進み特派に着いたが、誰の出迎えも受けることはなかった。
カレンが今まで仕えた皇族はルルーシュよりも位が低くても、彼らが動けば人が動き、どこへ行ってもズラリと並んだ人に出迎えられたのだが。
皇位継承権7位の皇子が足を運んだというのにこれは一体どういうことだろうと眉を顰めるカレンに、ルルーシュは問題ないと首を振る。
他の皇族と違い仰々しいのが苦手であり、また自分のために忙しく働いている人の手を止めてしまうことに罪悪感があるため、わざわざ先触れをしなかったのだ。
だから気にすることはないと騎士見習いを諌めて、冷やされたプリンが入った籠を片手に持ち、中に入っていった。



簡易とはいえ、十分豪奢な漆黒の皇族服を身に纏ったルルーシュ皇子からは普段の線の細い雰囲気が消え、威風堂々と背筋を伸ばし歩いている姿は思わず身惚れてしまうくらい美しく威厳に満ちていた。
ルルーシュ皇子の名前は軍では有名だが、滅多なことでは宮から出ることがないため顔はあまり知られていない。しかし誰とはわからずとも服装とその高貴な姿から皇族だということは一目でわかるのだろう、すれ違う誰もが神妙に頭を下げていく。
その様子を見ていたカレンは何だかとても誇らしい気持ちになった。
まだ仮とは言え、今までに出会ったことがないタイプの皇子に仕えていることにその瞬間誇りが湧いてきたのだった。



長いサーコートの裾を優雅に靡かせて歩くルルーシュの向かう先を予測したカレンはふと主を呼び止めた

「ルルーシュ殿下。そちらは非常階段になります。どうぞこちらをお使い下さい。」

宮廷仕えをするようになってから頭に叩き込んだ施設の地図を頭に浮かべ、カレンは皇子を皇族専用エレベーターへと案内しようとした。
ルルーシュは一瞬何かを考えるように濃い睫毛を伏せたが、カレンの真っすぐな瞳を見て静かに方向を変えた。



 

「エレベーターに乗った?」

「え?あ、はい。」

急に話に入ってきたシュナイゼルに驚いた。
何だろうとミレイを見れば、ミレイはカレンの言葉に驚いたように目を大きくしていた。

「初めは階段をお使いになろうとなさっていたのですが、あの施設には皇族しか使えないエレベーターが完備されていますから、そちらにご案内しました。」

何か不味かったですか?と気軽に聞ける雰囲気ではなく、カレンは緊張で身を小さくさせた。

「エレベーターでは誰かと居合わせたりしなかったかい?」

「いえ、他の皇族の方はどなたもいらっしゃっていなかったようで、利用したのは私達だけでした。」

「エレベーターに居る時、ルルーシュの様子はどんなだった?」

そう問われ、カレンは必死にその時のことを思い出そうと海馬をフル回転させる。

「えっと・・・。」
 

14-3に続く。


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ともき
性別:
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・ルル/ー/シュ中毒
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